水光注射とヒアルロン酸注入の違いとは?効果・特徴を解説

肌の乾燥や小ジワ、毛穴の開きなどに悩む方に注目されている施術が「水光注射」です。とくにヒアルロン酸を使った水光注射は、肌に潤いとツヤを与える方法として、多くの美容クリニックで採用されています。

しかし、「水光注射とヒアルロン酸注入ってどう違うの?」「どんな効果があるの?」と疑問に感じている方も少なくありません。本記事では、水光注射とヒアルロン酸の関係、効果やについて、わかりやすく解説します。

目次

水光注射とは?

水光注射とは、ヒアルロン酸などの美容成分を皮膚の浅い層(表皮〜真皮浅層)に均等に注入する美容施術です。韓国で人気を集め、日本でも多くのクリニックで導入されています。

顔全体に細かく注射することで、肌全体にまんべんなく成分が行き渡り、内側から潤いとツヤを与える点が特長です。専用の自動注入機を使うため、注入量や深さが均一に保たれ、効果のムラが出にくいとされています。

この施術は、肌の乾燥、小ジワ、毛穴の開き、くすみなどを総合的に改善したい方に適しており、ダウンタイムも比較的短いことから、忙しい方でも受けやすい美容治療です。

水光注射で使われるヒアルロン酸の特徴

水光注射の効果を大きく左右するのが、注入される「ヒアルロン酸」の種類です。ヒアルロン酸は、もともと人間の体内に存在する成分で、高い保水力を持つことで知られています。

水光注射では、特に「非架橋ヒアルロン酸」と呼ばれるタイプが使われることが多く、これは肌の保湿やハリ感を一時的に高める目的に適しています。以下では、その特徴とアプローチについて具体的に解説します。

非架橋ヒアルロン酸

非架橋ヒアルロン酸とは、分子構造が加工されていないヒアルロン酸のことです。自然な状態に近く、さらさらとした液状で、肌に広がりやすいのが特徴です。

このタイプは皮膚の浅い層に広く拡散しやすいため、水光注射のような広範囲への注入に適しています。非架橋ヒアルロン酸は体内への吸収も早く、数日から数週間で代謝されてしまいますが、その間に肌へしっかりと潤いを与える役割を果たします。

反対に、しっかりと形を保ちたい隆鼻術や輪郭形成には「架橋ヒアルロン酸」が使われますが、水光注射ではナチュラルな仕上がりと一時的な美肌効果を重視するため、非架橋タイプが選ばれるのです。

保湿・ハリ・毛穴改善へのアプローチ

水光注射に使用される非架橋ヒアルロン酸は、肌の保湿環境を大きく改善する働きを持っています。注入後、ヒアルロン酸が肌の内部に水分を集め、細胞同士の隙間を満たすことでふっくらとしたハリを生み出します。

また、皮膚が内側から押し上げられるような状態になるため、毛穴の目立ちが軽減されるという効果も報告されています。とくに乾燥によって毛穴が開いてしまっている肌には、有効なアプローチになります。

さらに、水分がしっかりと保たれることで、肌の透明感や明るさも向上しやすくなります。ヒアルロン酸単体だけでなく、ビタミンCやグルタチオンなどの成分を同時に注入することで、さらに相乗効果が期待できる点も魅力です。

水光注射とヒアルロン酸注入の違い

水光注射とヒアルロン酸注入は、どちらもヒアルロン酸を使う美容施術ですが、目的や仕上がり、注入方法に大きな違いがあります。肌全体の潤いを整えたいのか、特定のパーツにボリュームを出したいのかによって、選ぶべき施術は異なります。ここでは、両者の違いをわかりやすく解説します。

注入の深さと目的

水光注射は、肌の表面近く(表皮〜真皮浅層)にヒアルロン酸を細かく広範囲に注入し、保湿や肌のツヤ感を高めることが目的です。専用の機械を使い、顔全体へ均一に施術するのが特徴です。

一方、ヒアルロン酸注入は、鼻や顎、唇など特定の部位に深く注射し、輪郭を整えるために行います。注入層も真皮深層や皮下組織まで及ぶため、見た目の変化がはっきりと出やすいです。

目的の違いによって、注入する深さも変わります。肌全体の質感改善には水光注射、形を整える目的にはヒアルロン酸注入が向いています。

効果の出方と持続性

水光注射は施術から数日で保湿やツヤ感といった効果が実感しやすく、ナチュラルな変化が期待できます。ただし、非架橋ヒアルロン酸が使われることが多いため、体内への吸収も早く、効果の持続は1〜2か月ほどとされています。

これに対し、ヒアルロン酸注入では架橋ヒアルロン酸が使用され、注入部位にしっかりと留まり、数か月から長ければ1年ほど効果が持続するのが一般的です。施術の翌日から変化が分かることも多く、見た目の改善をすぐに実感できます。

そのため、自然な肌の質感アップには水光注射、長期的な輪郭形成にはヒアルロン酸注入というように、用途に応じて使い分けることが重要です。

使用されるヒアルロン酸の性質

水光注射では「非架橋ヒアルロン酸」が使われることが多く、さらさらした液状で広がりやすく、肌へのなじみも良い性質を持ちます。これは、保湿やツヤ出し、細かな肌の改善に適しているためです。

一方、ヒアルロン酸注入に使われるのは「架橋ヒアルロン酸」が中心で、これは分子が結合されており、ゲル状で粘度があります。ボリュームを持たせたり、形を維持したりするために適しています。

つまり、水光注射は「肌全体をみずみずしく整える」のに適したヒアルロン酸、ヒアルロン酸注入は「特定部位に形を与える」のに向いているヒアルロン酸が使われています。

ダウンタイムやリスク

水光注射は細かい針を浅い層に使用するため、ダウンタイムは比較的短く、赤みや点状の内出血が出ても数日以内に落ち着くことが多いです。メイクも翌日から可能なケースがほとんどです。

ヒアルロン酸注入は深い層に行うため、針を刺す回数は少ないものの、腫れや内出血が出る可能性があり、個人差によっては数日〜1週間程度かかることもあります。また、注入位置を誤ると凹凸ができたり、血管塞栓といったリスクもあるため、医師の技術力がより重要となります。

どちらの施術も安全性は高いですが、ダウンタイムや副作用の可能性は施術方法によって異なることを理解しておくと安心です。

水光注射とヒアルロン酸注射のメリット・デメリット

水光注射とヒアルロン酸注入は、それぞれに異なる魅力と注意点があります。どちらが適しているかは、肌の悩みや理想の仕上がりによって変わります。ここでは両者のメリットとデメリットを具体的に整理し、比較しやすくまとめます。

水光注射

水光注射のメリットは、肌全体を自然に潤し、ツヤやハリを引き出す点にあります。非架橋ヒアルロン酸を肌の浅い層に均等に注入するため、保湿力が高く、乾燥肌や毛穴の開きに悩む方に適しています。また、施術のダウンタイムも比較的短く、日常生活への支障が少ないのも利点です。

一方、デメリットは効果の持続が短めな点です。注入されたヒアルロン酸は体に吸収されやすく、1〜2か月ほどで効果が薄れてしまいます。継続的な施術が必要になるため、コスト面で負担を感じる方もいるかもしれません。

そのため、水光注射は「肌質を底上げしたい」「自然な仕上がりを求める」人に向いていますが、長期的な効果を求める方には物足りなさを感じる可能性があります。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入の大きなメリットは、短期間で見た目に変化を与えられる即効性にあります。鼻筋を通したり、頬にボリュームを持たせたりといった輪郭形成が可能で、結果がすぐに現れやすいのが魅力です。また、使用される架橋ヒアルロン酸は持続性が高く、6か月〜1年ほど効果が保たれることもあります。

しかし、デメリットとして、注入箇所や量によっては不自然に見える場合があり、医師の技術に大きく左右される点があります。誤って血管内に注入されると塞栓などのリスクもあり、安全性の面で慎重な判断が求められます。

このため、ヒアルロン酸注入は「顔の形を整えたい」「明確な変化を望む」人におすすめですが、「肌全体をナチュラルに整えたい」場合は水光注射のほうが適しているといえるでしょう。

水光注射に向いている人

水光注射は肌全体に美容成分を届けることで、自然な美しさを引き出す施術です。その特性から、特定の肌悩みを持つ方やナチュラル志向の方に適しています。ここでは、どのような人が水光注射に向いているのか、具体的なタイプ別にわかりやすく説明します。

乾燥肌・小ジワ・透明感不足が気になる人

肌の乾燥や小ジワ、透明感のなさに悩む方には、水光注射が効果的です。ヒアルロン酸を浅い層にまんべんなく注入することで、肌の内側から水分量が増え、ふっくらとした質感が出やすくなります。

とくに年齢とともに肌の水分保持力が低下している方には、ヒアルロン酸の保湿力が肌の土台を整える役割を果たします。また、肌全体のトーンが明るくなり、くすみの改善にもつながります。

日頃のスキンケアでは限界を感じている方や、化粧ノリが悪くなったと感じている方にとって、水光注射は肌質をリセットする第一歩として有効な選択肢といえるでしょう。

ナチュラルに肌質を整えたい人

不自然な変化ではなく、自分らしい自然な美しさを追求したい方にも水光注射は向いています。注入される非架橋ヒアルロン酸は、肌の浅い部分に広がるため、見た目の変化はごくナチュラルです。

「顔が変わった」と感じさせるような大きな変化ではなく、肌全体にツヤと潤いが生まれ、清潔感や若々しさを引き出します。そのため、初めて美容施術を受ける方や、派手な仕上がりを避けたい方に安心して選ばれています。

また、施術後のダウンタイムも短いため、仕事や家庭で忙しくても気軽に取り入れやすく、日常に支障をきたさない点も大きな魅力です。

インナーケアでエイジング対策をしたい人

「外からのケアだけでは物足りない」と感じている方や、年齢肌に悩んでいる方には、水光注射によるインナーケアが向いています。表面的な保湿では届きにくい部分に直接成分を届けることで、肌の内側からエイジングサインにアプローチできます。

ヒアルロン酸は、加齢により失われやすい水分を肌内部でしっかり保持し、小ジワやハリの低下を穏やかに改善する働きがあります。さらに、ビタミンや成長因子などを併用することで、肌再生をサポートする効果も期待できます。

スキンケアの延長として自然に取り入れられ、肌の状態を内側から底上げしたい方にとって、水光注射は負担の少ないエイジング対策となります。

水光注射とヒアルロン酸の費用の目安と比較

美容施術を検討する際、多くの方が気になるのが「費用」です。水光注射とヒアルロン酸注入では施術内容が異なるため、料金の相場にも違いがあります。それぞれの価格帯を把握することで、自分に合った施術を選ぶ判断材料になります。

水光注射の料金相場

水光注射の費用は、1回あたり約2万〜5万円が一般的な相場です。使用するヒアルロン酸の種類や量、クリニックの立地によって料金は変動しますが、比較的受けやすい価格帯に設定されています。顔全体への施術が基本で、複数回のコースメニューを設けているクリニックもあります。

以下は、銀座美容クリニック南草津院の水光注射の料金です。

種類価格
ジャルプロ44,000円(税込)
ジャルプロ倍量88,000円(税込)
リズネ88,000円(税込)
エクソソーム88,000円(税込)
プルリアルデンシファイ88,000円(税込)→70,400円(税込)
プルリアルデンシファイ倍量(2本4cc)149,600円(税込)→119,600円(税込)
+ボトックス20単位16,500円(税込)
新水光注射3回コース【お悩みに合わせて好きな製剤をお選び頂けます】・ジャルプロ倍量・リズネ・プルリアルデンシファイ250,800円(税込)→198,000円(税込)

引用:銀座美容クリニック南草津院料金表

ヒアルロン酸注入の料金相場

ヒアルロン酸注入の相場は、1部位につき5万〜10万円前後が一般的です。注入する部位(鼻、顎、涙袋など)や使用するヒアルロン酸の種類によって価格が大きく変動します。ボリュームをしっかり出す必要がある施術では、1回で数本使用する場合もあり、その分費用も上がります。

以下は、銀座美容クリニック南草津院の水光注射の料金です。

施術内容本数価格
韓国製1本目55,000円(税込)/本
2本目以降44,000円(税込)/本
レスチレン1本目66,000円(税込)/本
2本目以降
55,000円(税込)/本
アラガン社製(厚生労働省承認品)1本目88,000円(税込)/本
2本目以降77,000円(税込)/本
ボラックス1本目110,000円(税込)/本
2本目以降77,000円(税込)/ハーフ
ボライト1本目77,000円(税込)/本
2本目以降55,000円(税込)/本

引用:銀座美容クリニック南草津院料金表

まとめ

水光注射とヒアルロン酸注入は、目的も費用感も異なる施術です。水光注射は肌全体の質をナチュラルに整えたい方に向いており、費用も比較的抑えられています。一方、ヒアルロン酸注入は形を整えたい、目に見える変化を求める方に適していますが、料金は部位ごとに高くなる傾向があります。肌悩みや予算に合わせて、自分に合った選択を行いましょう。

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